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美江寺歯科医院
〒 501-0312
岐阜県瑞穂市美江寺 498-3

TEL : 058-328-3338

午前 9:00  〜 11:30
午後 14:30  〜 18:00
※土日・祝日休診


歯科治療の都市伝説

歯科治療の都市伝説について

都市伝説とは大辞林には、
「口承される噂話のうち、現代発祥のもので、根拠が曖昧・不明であるもの」
と記されている。

歯科の「根拠」のほとんどが英語の文献であり、
開業医への情報源の多くが営利を目的とする
歯科関係企業によってもたらされます。

そのため、日本の歯科界においても多くの都市伝説が生まれ、
曖昧であっても歯科医師自身が
正しいと信じ込んでしまっているものもあります。

2012年11月に共著にて出版した「歯周治療の迷信と真実」という書籍で、
歯科医師向けに歯周治療の都市伝説を解説したところ、
1ヶ月経たないうちに増刷となり、歯科界のベストセラーとなりました。
これは歯科医師自身があふれる情報の中で、
正しい情報の選択ができない現状を物語っています。

ましてや患者さんにとっては、何が正しいのか判らないことが多くみられます。
そこで、患者さん向けに歯科治療の都市伝説について解説します。



都市伝説:メインテナンスとは、定期検診のことである

⇒正解:
定期検診とメインテナンスは、同じような処置を行うが、目的や結果が全く異なる

解説:

歯科医院における治療は、歯科の2大疾患、
虫歯と歯周病がほとんどをしめている。

定期検診の大きな目的は、虫歯の早期発見早期治療と
歯石除去による歯周病の進行の停止であった。

しかし、小さな虫歯を早くに治療して詰めてしまっても、
二次虫歯になってかぶせものをして、さらには抜かなければ
ならなくなってしまう可能性が高くなることが判ってきました。
歯周病も定期的に歯石を取っていても、
進行を止めることができませんでした。

スウェーデンで1974年から始まった一連の研究では、
定期検診を受けている人々とメインテンスを受けている人々を比較したところ、
メインテナンスを受けていた人々の虫歯の発生は4分の1、
歯周病の進行は10分の1でした。

この論文の中で、歯周病の第一人者であるY. Lindhe教授と
虫歯予防のP. Axelsson教授は以下のように述べています。

“定期検診は意味がない、重要なのはメインテナンスである”

さらにメインテナンス受けていた人々を観察すると、
歯を抜いた本数は、30年間で一人平均0.9本であった。
この中には根の病気や、事故で前歯を3本失う等、
予防できないケースも含まれている。

ちなみにこの研究に参加した人々は、20代から50代まで、
研究終了時で50代から80代であった。
どんな年齢でもメインテナンスが健康維持に役に立つことが判る。

20代から50代までの30年間で、0.9本、
50代から80代までの30年間で、0.9本、
メインテナンスが成功すれば、一生の間で失う歯は2本以下である。

ではこのような差はどこから生まれるのだろうか。

早めに病気を発見して早めに“治療をする”という定期検診と、
“治療をしない”ようにケアをするメインテンスでは、目的の違い。
さらにメインテナンスにとって大切なことは、“正確”な検査と、
その経過を追った変化の観察、検査結果から個々の患者さんに応じた
適切なアドバイスとメインテナンス計画をたてることです。

定期検診とメインテナンスは、行うことは同じように見えても、
目的が違い、さらには結果が全く違ってきます。

しかし残念ながら、日本においてはメインテナンスという新しい概念を
正しく理解し実行している歯科医師が少なく、
メインテンスとは名ばかりで、おざなりな検査、
個々の状況に関係なく一律に行われる指導や処置で、
定期検診と何ら変わらないことをよく見かけます。
患者さん側からも正しくメインテナンスが行われているのかが
判断しにくいことも問題です。



都市伝説:定期的なPMTCは虫歯や歯周病を予防する

⇒正解:
数ヶ月に一度のPMTCに医学的効果はない

解説:

予防のためにPMTCを勧める歯科医院のホームページをよく見かけます。
定期的なPMTCは本当に予防効果があるのだろうか。

歯周治療のために2週間毎にPMTCを受けた研究では、
PMTCの効果がみられましたが、
数ヶ月毎のメインテナンス時にPMTCを行っても、
行わなかった人々と差はありませんでした。

このことは、歯周治療の中で頻繁に行われるPMTCは効果があるが、
予防のために行われるPMTCは医学的に効果がないことが判ります。

頻繁に行えば予防効果はあるかもしれませんが、
時間や費用のことを考えれば現実的な選択とはいえません。

あえて、PMTC効果を挙げるとすれば、お口の爽快感、
やってもらったという満足感、
それに伴いメインテナンスを続けようと思う気持ちの問題です。



都市伝説:キシリトールは虫歯予防効果がある

⇒正解:
虫歯予防効果はノンシュガーのガムを噛むことである

解説:

キシリトールは白樺の樹液等に多く含まれる甘味料で、
砂糖のほとんどを輸入に頼るフィンランドでは
自国で生産できる貴重な甘味料でした。

砂糖のかわりにキシリトールを使用するフィンランドで虫歯が少ないことが、
キシリトールに虫歯予防効果を期待するきっかけとなりました。

その効果を証明するため、砂糖入りのガムとキシリトールガムの比較や、
ガムを噛まない人とキシリトールガムの比較の研究が行われ、
キシリトールガムを噛むことで、虫歯予防効果があることが証明され、
キシリトールが一躍脚光を浴びました。

しかし、その後ガムを噛まない人と、キシリトールガム、
ソルビトール(キシリトールと同じ糖アルコール類)ガム、
プラセボガム(人工甘味料で味を付けたガム)を比較したところ、
3種類のそれぞれのガムを噛んだ人には虫歯予防効果はみられたが、
3種類のガムの間では効果に差はなかった。

これらのことから、キシリトールそのものに予防効果があるのではなく、
砂糖をとらないことと、ガムを噛むことで虫歯予防効果があることが判った。

輸出産業が少なく、キシリトールが外貨獲得のための
重要な資源であるフィンランドでは、キシリトールがミュータンス菌
そのものに影響を与えるという研究もあるが、
予防に成功したスカンジナビア諸国など他の国では
否定的な見解を持つ研究者が多い。

また、仮に影響を与えるとしても、フィンランドの研究者が言うように
ミュータンス菌に影響を与えるためには、
相当量のキシリトールを長期間食べ続けなければならず、
下痢等の副作用を考えれば現実的ではない。

さらに、虫歯の原因菌はミュータンス菌だけではなく、
未だに解明されていない細菌も含め、多くの細菌で起こることから、
ミュータンス菌だけを抑制することに大きな意味はない。




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